伊藤慎一のつぶやき

仙台市にあるセントラル第一歯科クリニック院長のブログです

CDプレーヤーの裏話

世にデジタルオーディオのCDプレーヤーが出現してはや40年経つが、最初の国産プレーヤーはソニーを筆頭にどれも音が変でアナログに慣れ親しんできた身にはひどくゆがんだ音に聴こえたものだった。ありていに言えば音が悪かった(^^);。

 

で、ソニーとともに開発を担ったオランダフィリップス社がこれではいかんと満を持して発売したプロ用プレーヤーLHH2000は、これが本来のデジタルサウンドか!と周囲を納得させるような美音でマニアも納得だったが価格が百数十万円と到底庶民が手の届く値段ではなかった。

 

そこでフィリップスは大赤字覚悟で庶民用にベルギー製のD34という59,800円の廉価版のプレーヤーを出してきたがこれが物凄く音が良く、大ヒットとなった!通関時には十数万だったそうだから値付けは思い切ったものだと思う。開発者の矜持なのでしょう。

当時ダイエーの電気売り場にCD34の箱が山積みになって置いてあったから、相当売れたのだと思う。

 

オーディオ店の店員の話では、アメリカのマッキントッシュの美しいプレーヤーが398,000円で売られておりこちらも音の良さで評判だったが上蓋を空けてみたら中身はCD34とそっくりだったという笑えない話もあるほどでずいぶん世界中で使われたようです。真偽のほどはわかりませんが(^^)。

 

それからずいぶん経って、フランスの超高級オーディオメーカーのゴールドムンド社から売り出された140万円のプレーヤーの中身がパイオニアの14,000円のDVDプレーヤーとそっくりだと話題になったのはマニアならだれでも知っている話で、かようにデジタル機器の中身はさほどお金を掛けずとも作れるようです。

 

知人で高専を出た頭の凄く良い男の話では、高級も低級も関係なくCDプレーヤーのDAコンバーターなら5,000円もあれば簡単に作れますよと言っていたので後は見てくれだけの問題になるみたいですね。まいったなあ。

 

小生もCDプレーヤーは発売以来音が悪いとさんざん悪口を言いながら安物から超高級機器まで買い続けているが音が良かったのは最初のCD34とネットオークションで買った素晴らしい音を出すベルギー製のCD104で、これはCD34と中身は同じだが220Vに昇圧しないと聞けないのでトランスを噛ませて聴いているが電圧の差が音の差に出ているのを実感している。。あとは現在聴いているドイツ製ブルメスターだがどこまで行ってもデジタル臭は消えません。

 

昔出たゴールドムンドの最高級機も造りが凄くて音が良く、20年以上使用していたが最近昇天したのでいまや粗大ゴミです。回転機器は重量が大事なのはアナログもデジタルも変わりありません。

 

CDで音の良いのはポピュラーでクラシックはかすみたなびくような表現が苦手です。

特に差が出るのがバイオリンの倍音でこれは高級オーディオの輸入元の社長が我が家に来てレコードを聴き、これは絶対にデジタルでは出ません!と断言していたのでそうなのだろう。

 

流行りのダウンロード音源もハイレゾが聴けるというので期待したが、デジタルはしょせんデジタルで、アナログを脅かすことはできないようです。