続いてはベートーベンのバイオリン協奏曲です。
ベートーベンの曲は後期の弦楽四重奏曲を除きどれもが美しい旋律に癒されますが、ベートーベンが作曲したバイオリン協奏曲はただ一曲限りです。
第二楽章がことのほか美しく、天上の世界に遊ぶ気持ちにさせてくれる素晴らしい旋律ですが名盤もことのほか多く迷うところです。
巷ではソ連の大バイオリニストダビッド・オイストラフがアンドレ・クリュイタンスの指揮でEMIに入れたレコードが最高と言われていますが、私は断然東ドイツのバイオリン奏者だったカール・ズスケです。
ズスケは東ドイツを代表する名バイオリニストでこのレコードではクルトマズアが指揮するゲヴァントハウス管弦楽団が素晴らしいバックを務めています。
最初にこのレコードに出会ったときはCDでしたが、あまりにいいのでレコードの友人たちに話したら誰もがいいとほめたたえてくれて瞬く間に最高のレコードとしての認定となりました。
仙フィルの常任指揮者だったパスカルヴェロさんに話をしたらクルトマズアさんは大変な人格者だったのでオーケストラがいいのだそうです。
指揮者の性格が駄目だとオーケストラはいい音を出さない、とその時初めて教えられました(^^)。
クルトマズアさんは統一ドイツの大統領候補でもあったそうですからなるほど納得です。
その後東ドイツのエテルナ盤レコードを数枚手に入れ聴いていますがCDよりもさらに美しく、フォーレのレクイエムに匹敵する愛聴盤になっています。