バッハの無伴奏バイオリンのためのソナタとパルティータはバイオリンの聖典と言われていますが古来より名盤が多く、選ぶのにはすべて聴かねばならないという難行苦行が待っています。
レコード愛好家の中で昔からことのほか評価の高いものにルーマニア生まれの大バイオリニストであったジョルジュ・エネスクの盤が挙げられます。
録音嫌いであったというエネスクがSP時代に録音したそれは、LP時代に復刻されてアメリカのコンチネンタル社から発売になり、瞬く間にコレクターズアイテムとなりました。
以前も100万円ほどの高額で取引されていましたが、今はぐんと値が上りもう300万円ほどになっています。!
名盤の誉れ高いこのバッハは10インチ晩にカットされて出回っていますが私も二十数年前に東京のレコード店で一枚だけを20万ほど払って手に入れた記憶があります。
音は貧弱ですがゆったりと弾かれた魂のこもった演奏に一聴して心を打たれた記憶があります。
そのあと苦労して全曲盤を手に入れましたがもったいなくてなかなか聴く気になれないのは困ったことです(苦笑)。
代わりと言っては失礼ですが前出のカールズスケのレコードが先年タワーレコードより発売になりましたので、今はこれが愛聴盤になっています。
ズスケが満を持してこの曲を録音したときに世はすでにデジタル時代に移行していたので初発はCDでした。
これでも素晴らしい演奏に感動したものですが、タワーレコードが元のテープから復刻してカッティングしレコードにしたものは音の切れも深さもCDとはもう段違いの素晴らしさでまさにバイオリンの桃源郷。
仲間に教えたら早速購入し狂喜乱舞していましたから良いことをしたと思っています。
良い情報こそ共有しないといけませんね(^^)。