昨日のだやさんが修理を終えたアンプとともに新しいカートリッジ(レコード針を伴う発電システム)をお持ちになりました。
デンマークの老舗オーディオメーカーオルトフォン社のSPU-GTです。
一般にレコードは盤面をこすって音を出しますがその際に発電機構を持つカートリッジを使います。
そのカートリッジは、世界中にいくつあるかわからないほどたくさんの会社がありますがほとんどは日本のメーカーのOEMだと言います。
オルトフォンでも昔日本で作っていたものがありますが、ほとんどのユーザーは知らずに使っていましたね(^^)。やっぱり舶来物は音が良いと(笑)。
でもSPUだけは本社のデンマークでベテランのおばさんが作っているという噂でした。そのオルトフォン社は世界最古のカートリッジメーカーではありますが、出てくる音も音楽性では他を圧倒的に凌いでいることが知られています。
学生時代は高くてとても買える代物ではありませんでしたが、働くようになって購入したらやはり他のカートリッジとは音楽性がかなり異なりました。キンキンしたりごみの影響を受けることもなくどんなレコードでも美しい音楽を奏でてくれるのです。
アナログはカートリッジの針先で振動を拾い、発電された微小な電流をアンプのイコライザーで増幅して音を出すのが一般的ですが、トランスと呼ばれる増幅装置をカートリッジの中に入れたのはこのカートリッジだけでした。理由は重くなるのでアームのバランスをとるのが難しいのです。
それでも昔の50年も前のこのカートリッジを聴くと今でも控えめに言っても!ベストの音質なのです。針先から増幅装置までの距離が最小限なのがどうやらその理由のようなのです。誰もが聴くと大人の音にしびれてしまいますから不思議です(^^)。音楽的なのです。
で、おそらくは巷のリクエストが多かったのでしょう、この度数十年の時を隔てて再発売となりました。
早速付け替えると昔の音楽性の高さはそのままに、現代的なワイドレンジの目の覚めるような音がするではあ~りませんか!
その場で導入を決め、のだやさんの納品を待つことになりました。
温故知新。オーディオの進歩はほとんどありませんね。