安倍晋三回顧録を丸善から買ってきて読みました。
戦後最長の政権を担い、直前の民主党素人政権によりズタズタにされた経済と、国家としての誇りをひたすら回復するため邁進する一人の男の物語でした。
中国武漢から発生し世界中に蔓延したコロナウイルスがまさに日本に入ろうとしたときに縦割り行政のために切歯扼腕した姿をこの本により詳細に知ることが出来ました。
そこにあったのは厚生省官僚による絶対に責任を取りたくない恐るべき無責任性であり、まさに省益あって国益無しを地で行っていたということでした。
「決断は総理ご自身でどうぞ。」だったそうです。
日本が大統領制の国であったならもっと素早く中国人の日本への渡航禁止を打ち出すことができたであろうし、PCR検査や隔離政策も速やかに出来たでしょう。
隣国との懸念材料の問題も新しい韓国の大統領が意を決して日本に歩み寄りの姿勢で期待が持てます。
それに比べて日本の間接民主制は省庁の縦割りの縄張り意識が強く物事が容易には進みません。
でも独裁者が現れる杞憂はないのは有利な点。
左側の三つの独裁国に接して今にも核ロケット弾や武装ドローンの嵐が列島に飛来する恐れがぬぐい切れない昨今です。
その時になって初めて憲法のいびつさや誰が味方なのかがわかるでしょう。
転ばぬ先の杖として国内ではよい指導者を備え、世界各国との友好的軍事同盟は確保しておかなければなりません。
日英豪さらにインドも加えた同盟関係は必須と考えます。
安倍晋三さんが世界を俯瞰した外交を展開していたのはまさにここにあったのです。