伊藤慎一のつぶやき

仙台市にあるセントラル第一歯科クリニック院長のブログです

敗走は辛い

ロシアが占領したウクライナのあちこちでロシア軍の敗走が続いている。

 

補給路が絶たれて食べ物も弾薬も無くなったロシアの、特に急に徴集された兵隊たちは毎日生きた心地がしないことだろう。

 

食料が尽きるのは戦争で最もつらいことで第二次大戦で日本軍は補給を断たれて餓死した兵士が南洋諸島やジャングルで相当出たことが知られている。

 

亡くなった父がシナ大陸で蒋介石の軍隊と闘っていたころ兵隊の一番の仕事は現地の農民から食料を買ってくることだったそうだ。

 

シナ大陸の奥地のシルクロードに近いところまで戦線を伸ばし切っていた日本軍は鉄砲の弾も食料も底をつき毎日飢えとの戦いを強いられていた。

 

調達に行った村では何も食べ物がなく民家を訪ねたら一人の老婆が紫色の袱紗を大事に持っていてこれは絶対に売れないと言っていたが調べてみたらひとかけらの氷砂糖だったという。

 

周りの農民の食べ物は大きな鍋に湯を沸かしそれに一日一回小麦粉をサラッと流し皆ですすっていたというからひどい話だ。父はその時この国に共産主義が入り込むのはたやすいと思ったそうだ。

 

よくぞ生きて帰って子供を作ってくれたものと今でも本当に感謝している。

 

ロシアの敗走兵たちも早く家に帰って家族の作ってくれた暖かい食事をしたいと思っているはずだが希望は叶うのだろうか。

 

捕虜になったロシアの若い徴集兵は震えながら、前線に配置されたその日にたった一分で部隊が全滅してしまったと話している。

 

プーチンひとりのプライドのためだけで毎日多くのロシアの若者が亡くなっていくのを知るのも悲しい。