先日知人の音楽好きがアメリカのヴィンテージスピーカーJBLパラゴンを改良したというので訪ねていきました。
改良したのはネットワークと言うスピーカーの心臓部です。
改良を勧めたのは彼のオーディオのお師匠さんに当たる方でとてつもない美音で自宅で音楽を楽しんでおられます。
オーディオへの造詣も深くこの手の改良は彼の得意とするところです(でも仕事は専門の業者です)。
で古いネットワークを外して新たに最新の部品で作成したネットワークを取り付けていい感じですというので伺いました。
聴かせていただくと、以前の音は昔のJBLパラゴン独特のすごみとキレの良い音でしたが、今度のものは角が取れたようなクラシック向きの優しい音で拍子抜けしました。
前の音のイメージがどこにもありません。同じスピーカーとはとても思えないのです。
こういうところがいじる難しさで、小生も以前大枚を払って自分のヴィンテージスピーカーのネットワーク部分を新調したことがありました。
でも出てきた音はそこにいた全員ががっかりのひどい音!
潔くあきらめて古いものをアメリカから探していただきましたが、意に反してすぐに見つかり元の音に戻りさすがにのだやさんだと感動しました。
オーディオマニアの陥りやすい罠に機器の改良があります。
元の音が素晴らしければどんなに手を加えても絶対に良くはなりません。
最初の設計と言うのはそれほどすごい物なのです。
これを理解するのに高い授業料が必要でした(笑)。