漫画家の水島新司さんが亡くなった。
代表作はドカベンや男どあほう甲子園それに何と言ってもあぶさんだろう。
日の当たらなかったパリーグに共感を持って描いた数々の作品で、人気が巨人のセ・リーグに偏っていたプロ野球ファンをパリーグに持って行ったことは特筆されてもいいだろう。
でも何といっても一番好きだったのは自分の少年時代の貧しい魚屋をストーリーの真ん中に持ってきた小学館漫画賞受賞作の「出刃とバット」だ。
貧しくて高校進学もできずに魚屋の手伝いを始めた少年が沖中氏の仕事をしながら苦労してプロ野球選手になる男との友情を描いたこの作品は自身の体験が色濃く反映されていて極めて感動的だった。
ご冥福を心からお祈りいたします。
