昨晩、山形県民会館ヤマギンホールで現在世界最高のピアニストと言えるクリスチャン・ツィメルマンのコンサートが行われました。
この人は1975年にわずか17歳でコンクールを制した天才ですが、ショパンコンクールはピアノの最高峰ですからその時点で世界の頂点に立ったも同じでした。
先日日本人の反田恭平さんが二位となり話題になりましたが、その時の映像をユーチューブで観ると天を仰いだり顔をゆがめたり、微笑んだりと百面相に驚かされますが、これは明らかに聴衆を意識している行動でなんとなく鼻白みます。
ツィメルマンは端正な美男子ですが背筋をピンとのばして無駄な動きや表情をほとんどせずにピアノに向かっている姿には好感が持てました。ピアノだけで勝負しているのです。
あれから46年もたち髪の毛も顎ひげも真っ白なおじいさん顔になりましたが凛とした美しさはいまだに健在でした。
最初のバッハのパルティータはまるでショパンのバラードのような静かな美しさで、不覚にも寝てしまいました(笑)。
休憩をはさんで静かなブラームスでまた眠気を誘われた後、ショパンの三番のソナタで意表を突くような強い打鍵で一気に目が覚めそのあとは一気呵成に終局まで突き進みました。
ツィメルマンはアンコールをしない人なので会場の拍手に促され何度も何度も舞台に出てきてお辞儀をしていました。
ピアノ史上最高のショパン弾きはクリスティアン・ツィメルマンです。
コンサートは東京のサントリーホールで終わりを迎えるようです。
帰りに駐車場で松本ナンバーの車を見かけました。
追っかけがいるようです。