戦後がやっと終わり日本が好景気に突入していく時代に作成され、テレビで放映されたのが後の寅さん渥美清主演の泣いてたまるかです。
脚本監督が後に砂の器を監督する野村芳太郎や、仁義なき戦いの深作欣二、それに寅さんシリーズの山田洋次、渡る世間に鬼はないの橋田寿賀子と豪華絢爛のスタッフですから悪いはずがない。
毎週日本人の心を映し出す笑いとペーソスに溢れた傑作ばかりでした。
Amazonで探したら全巻がなくヤフーオークションで安く手に入れました。
Deagosutiniというイタリアのメーカーが収納ラックまで作って販売していました。
よほど要望があったのでしょう。
小学生のころ毎週テレビで見て涙を流していたものでしたが再度見ても感動は変わりません。
後年山田洋次がシリーズを作り上げた男はつらいよの原型がこのシリーズのなかに「男はつらい」で出ています。よほど印象が強かったのでしょう。
松竹に何度も頼み込んでやっとOKをもらったそうですが、大ヒットして松竹もほっとしたことでしょう。
それにしても昔はいい役者が星の数ほどいて、監督も楽だったでしょうね。
主演の渥美は映画やテレビではひょうきんな演技をしますが実生活ではかなり気難しく、家庭内暴力のうわさもあったほどで自宅を知っている人は誰もいいなかったというほどの秘密主義でした。
画面で完璧な演技をするために感情を押し殺して毎日生活していたのでしょう。
泣いてたまるかは渥美清の生活そのものであったのかもしれません。